セミドキュメンタリー映画
セミドキュメンタリー映画とは半記録映画のことで、戦後アメリカに生まれた映画の作り方で、実際あった事件に取材し、セットを使わず、その現場で撮影し、できるだけ忠実にその事件を再現するものです。ルイ・ド・ロシュモン監督の1947年影なき殺人。ジュールス・ダッシン監督の1948年の裸の町などがその代表的な作例です。実話読物に類する映画ですが、三面記事的な生々しい臨場感があって、一時は大いに成功し、流行しました。現在では、この語を広義に用いて、劇映画と記録映画との中間に位する映画、例えば記録的手法を豊富にとりいれた劇映画、また劇的な演出による再現を多分に採用した記録映画のことを指すのにしばしば用いられます。ソ連では芸術記録映画という語がありましたが、これはほとんど同じ意味になります。

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